糖尿病で「血糖値が下がらない」原因は歯周病かも?医科と連携する歯医者が解説
- 2025年10月25日
- 歯周病

「食事や運動に気を付けているのに、なかなか血糖値が安定しない…」そう悩んでいませんか?
糖尿病と診断されたり、予備軍だと指摘されたりした方が、日々の生活で最も苦労する点の一つかもしれません。
しかし、その原因は、もしかするとお口の中にあるかもしれません。
実は「歯周病」が糖尿病のコントロールを妨げ、病状を悪化させている可能性が指摘されています。
歯周病は、ただ歯茎が腫れるだけの問題ではありません。全身の病気と密接に関わる「負のスパイラル」を引き起こすのです。
このコラムでは、伊丹の皆さまに、歯周病と糖尿病の意外な関係について、そして伊丹とく歯科がどのように患者さんの全身の健康をサポートしているかについて詳しく解説します。
Contents
糖尿病と歯周病:なぜお互いを悪化させるのか?

1. 歯周病が糖尿病を悪化させるメカニズム
歯周病と糖尿病は、お互いに悪影響を及ぼし合う「負の連鎖」の関係にあります。ここでは、歯周病が糖尿病を悪化させる具体的なメカニズムを解説します。
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・歯周病が進行すると、歯周ポケット内で増殖した細菌が毒素を出します。
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・これにより、歯茎に慢性的な炎症が引き起こされます。
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・この炎症が、体内でインスリンの働きを悪くする物質(炎症性サイトカイン)を放出させます。
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・この物質が全身の細胞に作用し、インスリン抵抗性を高めてしまいます。
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・インスリンは、血糖値を下げる唯一のホルモンです。
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・その働きが弱まる(抵抗性が高まる)ことで、血糖値が下がりにくい状態に陥り、糖尿病のコントロールが困難になってしまうのです。
2. 糖尿病が歯周病を悪化させるメカニズム
糖尿病を患っている場合、高血糖の状態が続くことで、お口の中にも悪影響が及び、歯周病をさらに進行させるという悪循環に陥ってしまいます。
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・血糖値が高い状態が続くと、お口の中の免疫力が低下します。
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・その結果、歯周病菌が活発に増殖しやすい環境になってしまいます。
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・高血糖は、全身の血管を傷つけ、歯茎にある毛細血管にも影響を与えます。
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・これにより、歯茎の血行が悪くなります。
- ・免疫力の低下と血行不良が相まって、歯周病の進行をさらに加速させてしまいます。
このように、歯周病と糖尿病は一方通行の関係ではなく、「負のスパイラル」となってお互いに悪影響を及ぼし合います。
どちらか一方だけを治療しても、根本的な解決にはつながりにくいことがわかっています。
だからこそ、糖尿病治療と並行して、歯周病治療に取り組むことが非常に重要になるのです。
伊丹とく歯科の糖尿病患者さんへの取り組み

1. 血糖値を考慮した安全な治療計画
糖尿病の患者さんは、一般の方よりも感染症のリスクが高い場合があるため、歯科治療においても細心の注意が必要です。
当院では、患者さんに安全で安心な治療を提供することを第一に考え、以下の取り組みを行っています。
・事前の情報確認
治療開始前に、患者さんの血糖値の状態や合併症の有無を事前にしっかり確認させていただきます。
これらの情報に合わせて、個別の治療計画を立てます。
・主治医との連携(医科歯科連携)
万が一の場合に備え、事前に主治医の先生との連携が必要と判断した場合は、患者さんの同意を得た上で、情報共有を行います。
患者さんの全身の状態を把握し、無理なく治療を進めることで、歯周病治療と糖尿病コントロールの両立をサポートいたします。
2. 地域医療連携で全身をサポート
伊丹とく歯科は、地域の病院やクリニックと密な地域医療連携体制を築いています。
これは、患者さんの全身の健康を総合的にサポートするために不可欠な取り組みです。
例えば、当院での歯科検診で歯周病が疑われる糖尿病の患者さんには、治療の重要性をご説明し、必要に応じて主治医の先生にご連絡をとらせていただくことがあります。
逆に、内科の先生から「歯周病の治療をしてほしい」とご紹介いただくケースも増えています。
歯科医師と医科の医師が連携することで、より効果的な治療が可能となり、患者さんの血糖値の改善にもつながるのです。
3. 徹底した歯周病治療と予防指導
歯周病は、プロによる専門的なクリーニングと、ご自宅での丁寧なセルフケアの両方が不可欠です。
当院では、患者さんの口腔内の状態に合わせた歯石除去やクリーニングを行います。
また、歯ブラシの選び方、磨き方、歯間ブラシやデンタルフロスの使い方など、個別に指導します。
ご自宅でのケアの質を高めることが、歯周病治療の効果を最大限に引き出す鍵となります。
よくある質問(FAQ)と費用について

Q1. 糖尿病がある場合でも、歯の治療はできますか?
A. はい、可能です。ただし、血糖コントロールの状態によっては、治療内容やタイミングを調整する必要があります。
まずはご相談いただき、安全に歯の治療を進められるよう計画を立てていきましょう。
Q2. 歯周病治療で血糖値は本当に改善しますか?
A. 歯周病治療のみで血糖値が劇的に下がるわけではありませんが、多くの研究でHbA1c値が改善することが報告されています。
主治医の先生の治療と並行して行うことで、より良い効果が期待できます。
まとめ:お口の健康から始める、糖尿病との向き合い方

糖尿病と歯周病の間に、これほど密接な関係があることをご存知でしたか?
「血糖値が下がらない」とお悩みの方、ぜひ一度、お口の状態を見直してみてください。
歯医者をお探しの方、伊丹とく歯科は、地域医療連携を重視し、患者さんの全身の健康を考慮した治療を提供しています。
私たちは、単に歯を治すだけでなく、患者さんの健康寿命を延ばすためのパートナーでありたいと願っています。
歯周病を放置せず、歯科治療を通じて糖尿病のコントロールを改善し、より健やかな毎日を手に入れましょう。
少しでも気になる症状がある方は、まずは伊丹とく歯科にご相談ください。
当院は伊丹市にございますが、尼崎市からも多くの患者様にお越しいただいております。
ご予約はお電話またはウェブサイトから承っております。皆さまのご来院を心よりお待ちしております。
コラムまとめ:歯周病が引き起こす「命の危機」
お口の炎症が全身を蝕む「負のスパイラル」について解説したシリーズです。
歯周病菌が全身の血管に侵入することで、いかに深刻な病気のリスクを高めるかをご理解いただけます。
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歯周病の真実 →「歯茎の腫れ・出血は危険信号!全身の病気を招く「歯周病」の真実とは?」
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糖尿病と歯周病 → 「糖尿病で「血糖値が下がらない」原因は歯周病かも?医科と連携する歯医者が解説」
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心臓病と歯周病 → 「お口のケアが命を守る?歯周病が引き起こす心臓病・動脈硬化の真実」
ページ監修医師
徳田進之介

兵庫県伊丹市・新伊丹駅から徒歩3分の「伊丹とく歯科」院長。
患者様一人ひとりに寄り添い、納得いただけるまで丁寧に説明し、高品質な治療を提供することを大切にしています。
特に 「しっかり噛める」「長く快適に使える」 義歯治療や、見た目の美しさと機能を両立した審美歯科 に力を入れています。既製品では満足できない方、ワンランク上の精密な治療を求める方に、最適な選択肢をご提案いたします。
「本当に自分に合う治療を受けたい」
そんな方のための歯科医院を目指しています。
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