予防歯科ではむし歯や歯周病など何かトラブルが起こった時に対処（治療）するのではなく、そうなる前にトラブルを回避する様々な取り組みを行っていきます。

予防歯科の目的

むし歯・歯周病を予防する

むし歯と歯周病は、歯を失う原因の約7割を占める歯科二大疾患です。体の病気の中にはどんなに気をつけていてもかかってしまうものがある一方で、むし歯と歯周病は個人の取り組み次第で防ぐことができます。これら2つの病気を予防するためには、「原因（プラーク・歯石）を除去すること」「病気のリスクを知ること」「継続的にケアを行うこと」の３つが重要です。予防歯科ではこの3つをベースに、患者様お一人おひとりに適した予防プログラムを立案していきます。

早期発見・早期治療

むし歯と歯周病はいずれも初期の段階（むし歯は「CO」/歯周病は「歯肉炎」）であれば、元の健康な状態に戻すことが可能です。また、仮に進行しても病気の発見が早ければ治療による負担も少なくなります。予防歯科ではこれらの疾患に対して定期的な検査を行い、万が一かかってしまった時にでも早期に治療ができる体制を整えていきます。

予防歯科のメリット

痛みが回避できる

むし歯も歯周病も病状が進行するほど痛みが強くなり、さらに治療にも時間がかかってしまいます。予防歯科で定期的なメンテナンスを継続すれば、つらい痛みや治療による負担を回避できます。

年齢を重ねるごとに残っている歯の本数に差がでる

予防歯科による定期メンテナンスは、はじめる時期が早いほど年を重ねてからの歯の本数に大きな差が生まれます。

お口の中がすっきりし、美しい見た目が維持できる

プロによるクリーニング（PMTC）を受けると、お口の中がすっきりして歯にも白さやツヤが蘇ります。処置後しばらくはツルツルした状態が続くのでプラークや着色汚れもつきにくくなります。

むし歯・歯周病の予防はご家庭で行う「セルフケア」と、歯科医院で定期的に行う「プロフェッショナルケア」の両軸で成り立ちます。

「毎日歯を磨けば防げるのでは？」と思われがちですが、むし歯も歯周病も普段の歯みがきだけでは予防できません。なぜなら、どんなに上手に磨いても、細かいすき間の多い口内には必ず磨き残しが生じてしまうからです。

また、むし歯と歯周病はなりはじめの頃の症状が乏しく、自身で気づくことができません。歯や歯ぐきへのダメージを少しでも回避するためには、症状がなくても定期的に専門的なチェックを受けることが重要です。

予防歯科で実施するプロフェッショナルケアには、このようなセルフケアでは不十分な部分を定期的にサポートし、むし歯・歯周病を効率よく予防する役割があります。