歯の神経は抜いても大丈夫?神経を抜くデメリット【新伊丹駅、伊丹とく歯科】
こんにちは。新伊丹駅の歯医者、伊丹とく歯科院長の徳田です。
むし歯治療で歯医者さんに「神経を抜く」と言われて
- ・歯の神経を抜いて本当に大丈夫なのか?
- ・歯の神経を抜いたらどうなるのか?
など、疑問や不安をお持ちの方も多いと思います。
結論から言うと、歯の神経は可能なかぎり残したほうがメリットは計り知れず、神経を抜くことにはそれ相応のリスクがともないます。
とはいえ、状況によっては神経を抜く治療は避けられないため、まずはそうならないために本コラムで歯の神経の大切さを理解し、予防や早期発見に努めることが肝心です。
また、新伊丹駅の伊丹とく歯科ではできるだけ抜かずに神経を残す『歯髄温存療法』にも力を入れています。
ここでは、歯の神経の役割や神経を抜くデメリットを解説していきましょう。
「歯の神経を抜く」ということ
歯の神経とは
上の図を見てわかるように、歯は表面からエナメル質・象牙質・歯髄の3つの組織で構成されます。一般に”歯の神経”と呼んでいるのは、この3つのうち「歯髄(しずい)」という部分です。
この部分は中が空洞になっていて(歯髄腔)、そこに歯の神経や血管が通っています。
歯の神経を抜く=「歯髄の機能」を失うこと
この歯髄には以下のような働きがあります。
- ・象牙質が受けた刺激を「痛み」として感じる
- ・血管を通して歯に必要な酸素や栄養を送る
- ・外部の刺激や細菌からの刺激に対し、防御反応や自己修復機能を働かせる
私たちが普段「歯の神経を抜く」と言っているのは、象牙質の内側にある歯髄をすべて除去することを意味しています。つまり、「歯の神経を抜く」ということは、これらの歯髄の機能をすべて失ってしまうということにほかなりません。
では、歯髄の機能を失うと具体的に歯にどのようなデメリットが生じてしまうのかを次項で詳しく解説しましょう。
歯の神経を抜いたらどうなる?
起こりうる5つのデメリット
デメリット①歯を失うリスクが高まる
上のグラフは、抜歯になった歯の歯髄の状態を調べたものです。このグラフを見てもわかるように、抜歯になった歯のうち神経を抜いた歯(無髄歯)は神経のある歯(有髄歯)よりもはるかに多くの割合を占めています。
もちろん、適切に治療を行えば神経を抜いた歯でも長く健康的に使うことができます。
しかし、神経のある歯と比べると神経を抜いた歯はこれから挙げる下記のデメリットが起こりやすくなるため、歯を失うリスクが高くなることはどうしても避けらないでしょう。
デメリット②歯根破折が起こりやすい
歯の神経を抜くと、神経のある時と比べて「歯根破折(しこんはせつ)」を起こしやすくなります。歯根破折とは、外部からの強い衝撃で歯の根っこ(歯根)にヒビが入ったり割れたりする状態のことです。
抜歯の主原因を歯髄の状態別に調べた調査(上のグラフ参照)でも、神経を抜いた歯(無髄歯)は神経のある歯(有髄歯)に比べ、歯根破折の割合が圧倒的に多くなっています。
デメリット③歯根の先に病変ができやすい(根尖病変)
歯の神経を抜くと歯髄に備わった防御反応が働かなくなるため、細菌に対する抵抗力も弱くなってしまいます。その結果、歯根の先に炎症や病変ができる「根尖病変」を引き起こしやすくなります。
デメリット④歯の感覚がなくなるためトラブルに気づきにくい
歯の神経を抜くと、当然ながらこれまであった歯の感覚も失われてしまいます。
そのため、むし歯になっても「痛み」がないまま進行し、異変を感じたときにはすでに手遅れ(抜歯)になってしまうケースも少なくありません。
デメリット⑤歯が変色する
歯の神経を抜く時に血管も同時に除去するため、抜いた後は歯の新陳代謝が働かず、時間の経過とともに歯が濃い黄色または黒っぽく変色していきます。
「できれば神経を抜きたくない」とお悩みの方は
新伊丹駅の伊丹とく歯科にご相談ください
以上のように、やむを得ない状況であるとはいえ、神経を抜くことは歯にとって大きな代償を払うことは否めません。
そこで、新伊丹駅の伊丹とく歯科では従来であれば神経を抜くようなケースでも『歯髄温存療法』という可能な限り神経を残す取り組みを行っています。
「他院で”神経を抜く”と言われたけど、できれば残したい」とお悩みの方は、ぜひ当院までお気軽にご相談ください。
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